「身元保証」をめぐっては単身の高齢者の増加で家族などに代わって保証人の役割を担う民間のサポート事業の需要が高まる一方、所管する省庁や法律がなく、契約に関するトラブルも報告されています。
こうした状況を受け、日弁連は高齢者が身寄りや財産の有無にかかわらず、安心して暮らせるよう国や自治体が取り組むべきだとする意見書をまとめ、厚生労働大臣や総務大臣、全国の知事などに提出しました。
意見書では入院や施設入所について、
▽要件に身元保証人を求めることを禁止することや
▽緊急の連絡先や金銭の管理など家族が担うさまざまな役割を公的な地域福祉が対応するための法律や体制整備を求めています。
特に民間のサポート事業の位置づけを法律上明確にし、省庁による責任ある監督が必要だとした上で、事業者の登録制の導入や契約前の説明・途中解約時の返金ルールの明確化などを検討すべきだとしています。
こうした事業をめぐっては政府も今年度中にガイドラインを策定するなどして適正な事業者の育成を進めるとしています。
日弁連では「高齢者が必要な医療や介護、生活支援を受けられるよう社会福祉制度として公的責任に基づく体制の整備が行われる必要があり、民間のサポート事業の規制も検討することが妥当だ」としています。
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