文化庁は毎年、日本語の使い方の変化などを調べていて、2024年1月から3月にかけて全国の16歳以上の6000人に調査し、3559人から回答を得ました。
この中で、新しい意味や使い方が辞書に記載され始めた表現について「ほかの人が使うのが気になるか、ならないか」を聞きました。
その結果、「ゆっくり、のんびりする」という意味で『まったりする』と言うことは86%の人が、「しっかり、たくさん食べよう」という意味で『がっつり食べよう』と言うことは85%の人がそれぞれ「気にならない」と答えました。
このほか、「時間や手間をかけずに終わらせる」といった意味で『さくっと終わらせる』と言うことや「動物などがふんわりと柔らかそう」といった意味で『もふもふしている』と言うことは82%が、「ときめきを感じる」といった意味で、『きゅんきゅんする』と言うことは81%の人がそれぞれ「気にならない」と答え、こうした表現が広く定着してきていることがわかりました。
また、調査では慣用句についても辞書などで本来の意味とされてきたものとの認識の違いについて尋ねていて、『悪運が強い』を、67%の人は「悪い状況になっても、うまく助かる様子」という意味だと回答し、本来の「悪い行いをしたのに、報いを受けずにいる様子」という意味だと思っている人は24%にとどまりました。
また、『失笑する』も「笑いも出ないくらいあきれる」という意味だと思っている人は67%で、本来の「こらえ切れず吹き出して笑う」という意味だと思っている人は26%となりました。
文化庁は、「ことばは時代とともに変化するため、慣用句の使い方も誤りではない。複数の辞書でこうした新しい表現が記載されるようになり、広く定着してきている」と話しています。
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